ヨーガの瞑想

ヨーガの瞑想

佐保田鶴治氏の「ヨーガスートラ」によると、ヨーガは、三昧、禅那、自在力、独存位の4つの章に分けられています。このうち独存位章以外の章の抜粋を書き出してみます。

三昧章

ヨーガとは心のはたらきを止滅することである。

心のはたらきが止滅された時には、純粋観照者たる真我は、自己本来の態にとどまることになる。

心のさまざまなはたらきを止滅するには、修習と離欲という二つの方法を必要とする。

禅那章

行事ヨーガのねらいは、三昧の心境を発現することと、煩悩を弱めることとにある。

煩悩には、無明、我想、貪愛、憎悪、生命欲などがある。

すでに心のはたらきとして現れた煩悩は、静慮によって除去することができる。

明哲の士にとっては、一切は苦である。

ヨーガは次の八部門からなる。:禁戒、勧戒、坐法、調気、制感、凝念、静慮、三昧。

坐法:すわり方は、安定した、快適なものでなければならない。

調気法:調気とは、あらい呼吸の流れを断ち切ってしまうことである。

制感とは、諸感覚器官が、それぞれの対象と結びつかなくなって、心自体の模造品のように見える状態をいう。

自在力章

凝念とは、心を特定の場所に縛りつけることである。

静慮とは、凝念にひきつづいて、凝念の対象となったのと同じ場所を対象とする想念が、ひとすじに伸びてゆくことである。

その同じ静慮が、外見上、その思考する客体ばかりになり、自体をなくしてしまったかのようになった時が、三昧と呼ばれる境地である。

以上の三つ(凝念・静慮・三昧)の行法は、同一の対象に対して行われるから、総称して総制(そうせい)とよばれる。

総制を克服した時に、真智が輝き出る。

総制の使用は段階を追って行われなければならない。

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